【学び論】vol.15 失敗は成功の母

こんにちは、渡辺です。

私は2005年に起業しました。最初に始めたのは自然食品店です。有機野菜や無添加の食料品を売っていました。ネット販売に力を入れ、売上はそこそこあったのですが、結局7年間続けたところで辞めてしまいました。

理由は、売上は少しずつ伸びていったのに利益が増えなかったからです。

売上が増えるということは当然仕入も増えます。野菜がメインだったので仕入が増えるとロスも増えます。そして、結局利益が残らなかったのです。しかも、仕入も売り上げも増えるということは仕事はどんどん忙しくなる。朝6時に起きて仕入をして、夜7時まで営業して、お客様にメールをしたりホームページを更新したりすると夜12時を過ぎたり。それだけ働いても手元には残らない。

さらに、ちょうど東日本大震災があり、有機野菜の主な産地が茨城県と栃木県ということで、放射能の風評被害も経営に追い打ちをかけました。これでは続けていくことができないとお店を閉めることを決めたのです。

 

■私はこれまで様々な失敗をしてきました。小さいことから大きいことまで。成功した数よりも、失敗した数の方がはるかに多いと思います。中でも、この自然食品店の経営は大きな失敗でした。今なら、資金の乏しい個人企業で生鮮食品店に手を出してはいけないとわかりますが、当時は「オーガニックショップをやりたい!」という気持ちだけで、経営というものを良く分からずに始めてしまったのです。

しかし、一見失敗と見えるこのお店も、見方を変えるととても貴重な「経験」です。お店をやらなければ小売店の難しさを分かることは無かった。それを、まだ30代の頃に知ることができたのはとても幸運だったと思うのです。

シリコンバレーには「失敗した人を讃える文化がある」ということですが、まさに「失敗は成功の母」。失敗しないと学べないことも多いのです。

むしろ、成功よりも失敗からの方が学べることは多いかもしれません。小さい子供は、色々といたずらをして痛い目にあいながら少しずつ世界というものを知っていく。うまく行ったことからよりもうまく行かなかったことから様々なことを知っていくのです。

そう考えると失敗が多ければ多い程、人間的な器が大きくなるのかもしれません。失敗をするというのはリスクに挑んだという証しでもあります。結果的に上手くいかなかっただけで、リスクを取らずに何もしないよりは人として成長するのは確かでしょう。

 

私には、将来やりたいことがまだまだたくさんあります。難易度が高くなる程リスクも高くなる。しかし、やはりリスクを負ってでもやりたいことをやっていきたい。そう、思うのです。

「やってしまったことの後悔は日々小さくなるが、やらなかったことの後悔は日々大きくなる」(林真理子:野心のすすめより)

私の勝手な解釈ですが、失敗という漢字は「敗れることを失う」と書きます。つまり、まさに「失敗は成功の母」。失敗は最大の学びだと捉えて、これからもリスクを負ってどんどん進んでいきたいと思います。

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