【学び論】vol.22 まずは「素直に」読んでみる

こんばんは、渡辺です。

前回のコラムでは、朝の習慣と夜の習慣について書かせていただきました。私が書きたかった事は、私の習慣というよりも、本に書かれていることを素直に行動したことで良い結果が生まれるようになったということです。

 

■「本は批判的に読め」ということが、読書術の本などを読むとよく書かれています。「批判的に読む」というのは、本来は本に書かれていることを鵜呑みにせず、自分の頭で検証しながら読むということですが、これを「批判をしながら」読む、すなわち「欠点をあげつらいながら読む」というように誤解してしまうことがあるように思えます。ある分野について知識や経験の乏しい人がこのような形で「批判的に」本を読むと、自分の狭い枠の中でしか本の内容をとらえられなくなるのではないでしょうか。

結果として、自分とは違う考えを受け入れず、ますます偏狭になってしまうことが多く見られるような気がします。

ある程度知識も見識もあった上であれば、しっかりと自分の頭で考えて読むことで思考力が増しますが、まだまだ自分が未熟なうちは、本は「素直に、肯定的に読む」方がいいと思っています。

ある分野について、まずはオープンマインドですべてを受け入れようと読む。「どんな出来事も考え方、あり得る」と素直に読んでみる。それが10冊20冊と重なってくると、だんだんと自分なりの見解や考え方が生まれて来て、批判的に読めるようになってきます。でも、まずは素直に読むところから。

 

■朝の習慣、夜の習慣も、私が不眠で悩んでいたこともあって、佐藤伝さんの本を素直に受け入れました。結構スピリチュアル的な内容もあったりするので、正しさとか論理性などを意識すると疑問を感じることもあったのですが、まずはそのまま取り入れようと思ったのです。その結果、質の良い睡眠が得られました。

本には、自分の悩み事や困っていることのヒントが書いてあります。迷ったり悩んだりしたら、まずは本を読む。それで解決することも決して少なくはありません。

 

■いろいろなところで書かれているのですでに何を読んで学んだのかは覚えていないのですが、私の基本的な考えの一つに「人生に起こることに、意味はない」ということがあります。自分自身の身に起こる出来事というのは、性質的にはニュートラルで、良くも悪くもない。その出来事に対して「良い意味付け」をすれば良い事になるし、「悪い意味付け」をすれば悪い事になる。物事の良しあしは、それ自体にあるのではなくて、自分自身で決めるのだということです。

これについては、批判的に読もうと思えばいくらでも反論できそうです。でも、私は言葉そのままに受け取りました。それ以来、人生がとても楽になったのです。

良いか悪いかは自分が決める。

であれば、すべての物事に対して「良い意味付け」をすれば、この世は良いことだらけになります。これは、単純な楽観主義ということではなく、「どんなに辛い事でも苦しい事でも、辛い事であればあるほど、苦しいことであればあるほど、大きな学びになる」ということです。

一見ネガティブな出来事に対していかに良い意味付けをできるか。それが、人生の学びを大きくし、豊かさを決めるのだと思います。

 

■本は、まずは素直に読んでみましょう。自分とは違う考え方も、時には受け入れられない意見もあると思いますが、「そういう考え方もある」と受け止めてみる。そして、同じテーマの本を重ね読みして、自分の考えを修正することもあれば、強化することもあるでしょう。

そうすることで、自分の頭で検証しながら読む力が身に付いていきます。

オンライン動画講座の詳細はこちら