【学び論】vol.4 複数の資格を取る理由
こんばんは、渡辺です。
昨日は、私が介護福祉士、社会福祉士、行政書士の資格を持っており、次にケアマネージャーの資格を受ける予定であるとお伝えしました。なぜ、このような「法律系」の資格と「介護系」の資格とを取りたいと思っているか、私の目標についてお話しさせて頂ければと思います。個人的な内容なので興味のない方は読み飛ばしてもらって構いませんが、目標設定という点で参考にして頂けることもあるかと思います。
■私は、現在(2021年5月)は訪問介護の事業所を経営しているのですが、この先にもいくつか目標を持っています。訪問介護事業所の次は「よろず相談所」。高齢者は様々な問題や悩みを抱えていますが、それらをワンストップで解決できる、最近はやりの言葉で言えば「コンシェルジュ」的な仕事をしたいと思っているのです。高齢者を相手に福祉事業をしたいと思ったら介護保険制度の要であるケアマネージャーは必須です。
また、高齢者の福祉と障害者の福祉を併せて扱うためには「社会福祉士」の資格も必要。というのは、例えば知的障害がある方の親に介護が必要になるような場合、現在では障害のある方を「障害者総合支援法」で、その親を「介護保険法」で、というように制度が変わり、担当する相談員も別々になってしまうのですが、「ケアマネージャー」と「社会福祉士」の両方を持ち、高齢者介護の分野と障害福祉分野で経験を積むことで、両方を一元的に扱うことができるようになるのです。
これは、障害者が高齢になった時にも同様のことが言えます。
■また、認知症などで判断能力が不十分になったら「成年後見」という法律事務の代理人制度があり、この業務もしていきたいのですが、そこで、行政書士という法律系の資格が活きてきます。弁護士や司法書士、行政書士などの法律系の資格で成年後見をしている方は沢山いますし、社会福祉士の成年後見人も多いのですが、「法律系」と「福祉系」の両方を持つ人となるとほとんどいません。「法律にも強い社会福祉士であり、介護の現場経験が豊富で福祉に強い行政書士である」というのは、ビジネス的な観点で言うと、競争力が極めて高い。
「エンディングノート」などの「終活」がだいぶ定着してきた感がありますが、例えば正式な遺言の作成なども「行政書士」の資格で行えますし、高齢者や障害者で生活保護を生活が困窮している方の支援は「社会福祉士」の分野です。
このほかにも、在宅介護をする上で必要な住環境などを整備するアドバイザーとして「福祉住環境コーディネーター」、年金や相続に関する相談も受けられるように「年金アドバイザー」と「相続アドバイザー」も取得します。
■このように、資格取得と将来の目標が極めて密接に関連してくるのです。逆に言うと、資格を取得しなければ私がやりたいことはできないとも言えます。しかし、実はここが「資格取得」のための一つの大きなポイント。ただ漠然と「将来のために」資格を取りたいという人も多いですが、それでは正直に言ってなかなか難しいです。モチベーションが上がらないからです。私の場合、明確な目標があり、それを「絶対にやりたい!」という気持ちがあるので、資格取得の勉強に対するモチベーションは必然的に最初から高いのです。
いや、モチベーションというよりは「当然のこと」というレベルにまで落としこまれていると言っても良いかもしれません。もう少し言うと、私にとって資格取得は目標ではありません。「手段」なのです。
■皆様の中でも、何らかの資格を目標に頑張っている方は多いと思います。でも、ぜひその資格取得を「目標」にはしないで頂きたいのです。その資格は、もっと大きな、将来にある「目標」を達成するための「手段」だと考えて下さい。そうすることで、資格取得がぐっと近づきます。