速読のコツはそれほど難しくありません


速読というと、一般的には「能力開発」とか「右脳」とか「潜在意識」などの言葉で語られることが多く、「私にはできないんじゃない?」と思われている方が多いと思います。

確かに、本をパラパラと高速でめくるだけで理解できる速読というのは、超人的なもので、とても簡単に身に付けられそうもありませんね。

しかし、速読というのは実はそれほど難しいものではありません。ちょっとしたコツをつかめば、誰にでもできます。

速読のコツの1つ目は、「頭の中で、早口で黙読すること」。

速読の本を読んだりすると、「心の中で文章を読み上げないようにしましょう」ということが書いてあります。「黙読」の癖が速読を妨げているというのですが、これを鵜呑みにしてはいけません。

1ページ10秒以下のような、ものすごいスピードで読みたいのであれば、確かに黙読していたら無理です。

しかし、1ページ15秒、200ページの本なら1時間程度の読書スピードであれば、黙読をしても十分可能です。

一般的な人で、黙読をしないで文章を理解することは、不可能とまではいいませんが、極めて困難です。

本当に速く読める人は、黙読をしないで「見るだけで」意味に変換する能力を鍛えているのだと思いますが、いきなりそこを目指すとまったく理解できないため、「自分には無理」と挫折してしまう可能性が高まってしまいます。

それでは、どのようにして黙読のスピードを速めればいいのでしょうか?

答は簡単。頭の中でしっかりと読みあげながら、どんどんと読むスピードを上げていくのです。

スピードを上げてくと、しだいに黙読がきつくなって理解度が落ちてきます。

そのまま、3割ぐらいしか読めなくなるぐらいのスピードで3分間読んでみて下さい。

それから、少しスピードを落として黙読できるスピードで読んでみましょう。

そのスピードは、最初に読んでいたスピードよりも速くなっています。

速読のコツの2つ目は、文字をかまたりで捉えること。

普通の人は、だいたい2文字~5文字ぐらいをひとかたまりで読みます。(一文字だけを見るというのは、逆にできません。)

そのかたまりを10文字~15文字ぐらいにするのです。

かたまりを大きくするには、多少視野を広げるトレーニングは必要になりますが、「句読点」や「意味のかたまり」を意識することで、それほど難しくなく身に付けることができます。

例えば、1行の中に読点が2か所にあり文章が三分割されているような場合、それぞれの分割を一つのかたまりとして捉えてみてください。

速読のコツの3つ目は、視点を留めること。

速読というと、どちらかというと「視点を流すように読む」というイメージを持っている方も多いと思いますが、実際には、視点を流すとさっぱり理解できません。

文章を理解するためには、一瞬でもしっかりと視点を留め、文字を見る必要があるのです。

これは、「文字をかたまりで捉える」ということとも関係してきます。

「10文字~15文字程度をかたまりとして捉え、一瞬でもそのかたまりをしっかり見る」ことが、理解度を保ちながら読むスピードを上げていくためのコツです。

そして、視点を留めるために効果的なのは、視点を置く位置を指差すように指を添えること。

リズミカルに、トントントンと指を添えていくことで、視点が安定し、高速で読んでも理解ができるようになります。

また、速読のコツということではありませんが、読む前に目次や前書きなどに目を通し本の全体像を知ることも、速読する上では欠かせません。

全体像を知りゴールを明確にするだけで、読むスピードが速くなります。

地図を見ながら始めての土地を歩くより、一度歩いたことがある道の方が速く歩けるのと同じです。ゴールが分かるだけで読むスピードは上がるのです。

速読習得のコツは、とにかく練習すること。速読というのは特殊な能力ではなく単純な技術です。

ですので、練習すれば必ず身に付きます。

オンライン動画講座の詳細はこちら